歩行方向や歩行位置を誘導用ブロックで示すためには、使用する数はなるべく少なく単純であることが望ましい。使用数が多いことは視覚障害者の混乱を招く可能性があるだけではなく、牽引使用者、高齢者、ベビーカー使用者等のバリアにもなる可能性がある(図2-1)。
誘導の意味で重要なのは連続性である。連続して歩行者を誘導しているブロックは原則として隙間を作るぺきではない。しかしながら例外もあり得る。例えば、視覚障害者用誘導ブロックの延長線上にマンホールの蓋がある場合、マンホールの上にブロックを敷設できない時はブロックを蓋の上だけ抜く方法(図2-2)と、マンホールを回避させて敷設する方法(図2-3)がある。
一般的には後者の方法がとられているが、マンホールの蓋が小さい場合、進行方向を頻繁に変えられる結果、かえって進行方向が分からなくなってしまう危険性がある。前者の方法であれば1~2歩前進すれば延長線上にブロックが現れるため、かえって進行方向を失いにくいと言える。