防御は、屋内を安全に、効果的に単独で歩行するための技術であり、上部防御と下部防御がある。防御中は腕を動かすことがないように姿勢を保ち、対象物と交叉するように上腕を使う。すなわち、廊下やドアの通過では縦方向の物体を認知しやすくするため上腕は横に、机や手すりなど横方向の物体の場合、上腕は縦向きに使う。
①上部防御
上部防御は、上半身を守るとともにぶつかった物体を触知覚をとおして認知することに用いる。姿勢は図3-1に示すように一方の腕を肩の高さに上げ、前腕で体側をカバーする状態を保つ。
②下部防御
下部防御は、下半身を守るとともにぶつかった身体の下方にある物体を触覚をとおして認知することに用いる。姿勢は図3-2に示すように一方の腕全体を正中線上で下方に伸ばし、手の甲は身体から15センチほど離して進行方向に向けた状態を保つ。