[2]歩行補助具を要する脳卒中患者に対する双曲線関数近似の適用可能性(川井・他1995)

バランス安定性の損なわれた脳卒中患者には、一時的ではあるが。杖や松葉杖が処方される。患者がT杖や4点杖のような歩行補助具を用いている場合、TSOとMWSの関係を双曲線関数に近似することが可能かを検討した。対象者は29-67(平均:46,9)歳の患者15名であり,患者のTSOは17,1ー74,1(平均:32,6)週であった。杖歩行のMWSを通常は毎週1回測定し,最低5回以上のデータを得た。10名で統計的に有意な近似が得られ(適合群),5名では得られなかった(不適合群)。TSOは適合群が23。1±5,6週。不適合群が51,6±17,4週であり,前者が有意に短かった。適合群に属する患者でもっとも長いTSOは33. 7遇であった。歩行訓練開始時のMWSは、適合群(17。5±12。5m/min)が不適合群(37。0±17。2m/min)よりもおそくなっていた。年齢や身長,体蚤 脳卒中の病型。患側,CT所見,感覚障害,無視,処方された装具などに関して、両群間に差はなかった。この結果は,TSOが33遇以内であれば、双曲線関数近似が杖利用の患者にも適用できることを示唆している。

投稿日:2000年3月31日 更新日:

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