2. 視覚障害の概念

視覚障害の定義は、-置かれた立場によって、その定義が異なる。大別すると、視覚障害は盲と弱視に分類される。

2-1. 医学的な定義
「医学的には、盲とは光覚すら消失してしまった状態を指し、弱視とは器質的な病変がないかあったとしてもそれでは説明のつかない視力低下をともなったもの(医学的弱視)」として定義される。医学的弱視とは、視覚機能の発達時期に斜視や屈折異常などがあってものを見ることを妨げられた場合に起こる一眼の視力障害のことである。通常、教育や福祉の領域で用いられる弱視とは区別される。医学的弱視に対して社会的弱視と言われる。

2-2. 教育分野の定義
教育の立場では、教育上の学習手段を問題にし、医学的立場と異なる。学校教育法施行令第22条の2の表に定められている。

「視力以外の視機能障害が高度のもの」とは、高度の視野狭窄、高度の夜盲、全色盲などの障害をいう。また、「将来点字による教育を必要とする」とは、進行性疾患のために将来視力または視力以外の視機能障害が高度になると認められることを指す。

2-3. 一福祉分野の定義
福祉の立場では、身体障害者福祉法に規定されており、身体障害者のリハビリテーションの推進という考えから障害を定義している。身体障害者福祉法における障害の定義は、障害の範囲と障害等級として記述されている。この定義は、視力と視野について言及されており、この法律医的な視覚障害の定義が多くの施策に反映されている。

2-4. その他
以上のような定義以外にも、法律的に定義されている。基礎年金法、労働災害補償法、身体障害者雇用促進法などがある。いずれも、法律の目的にそって、障害を定義している。

 

投稿日:1997年3月1日 更新日:

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