マニュアル「脳卒中患者の上肢機能検査(MFT)と機能的作業療法」は脳卒中入院患者のリハビリテーションにかかわる3部作マニュアルのひとつである。

1981年春,われわれは脳卒中患者の医学的リハビリテーションを開始した後,特定の時期における患者の機能的状態を予測するための調査研究に着手した。その結果はマニュアル「脳卒中リハビリテーションのための機能回復評価システム(RES)」として刊行されている。調査研究の過程において,急性期後の入院脳卒中患者に対する発達的アプローチによるリハビリテーションを行っているチーム・アプローチには既存の上肢機能評価尺度が適合しないため,麻痔側上肢の運動機能を評価する尺度を開発する必要に迫られた。臨床データの蓄積によって,1987年にMFTが完成し.RESの運用にも資するようになっている。MFTは複数のリハビリテーション病院において10年以上の使用実績があり,多くの作業療法士から信頼を得ている。MFTによって,特定の時期における脳卒中患者の上肢運動機能レベルを予測すること,また患者にとって最適な作業療法課題の選択も可能になる。

われわれは.脳卒中患者の麻痔側上肢の運動機能回復に携わる医師や作業療法士,そのほかのリハビリテーション・スタッフが日常業務にこのマニュアルを利用されることを希望している。

投稿日:2000年3月31日 更新日:

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