Ⅶ 社会適応評価

医学的評価に続いて社会適応を図るうえで社会的評価が不可欠である。必要に応じてカウンセリングや社会適応訓練を行う。患者の心理、障害受容の程度、人間関係、社会的身分、役割、日常生活動作、歩行、コミュニケーション等、様々な状況にあわせてリハビリテーション計画を立てる必要がある。また、カウンセリングと訓練を併行して行う事も少なくない。

1 心理
患者の心理と障害の受容度について評価する。これらは、リハビリテーション訓練を円滑にすすめるのに重要である。

2 社会的役割
ロービジョン患者の社会における役割や身分について調べる。(職業、地位、年齢 等)患者の背景を理解していく事が重要である。例えば患者が会社員であるならば、仕事をこなす文字処理能力が必要となるが、高齢の在宅生活者であれば文字処理能力は問われない。

3 経済的な状況
患者の経済状態を把握する。給与所得、年金受給の有無など

4 日常生活技術の評価
患者の日常生活動作の評価:身辺処理(歯磨き、髪を硫く、化粧、爪切り)、編物、洗濯、食事、お金の管理、洋服の着脱、買い物、電話

5 歩行状況の評価
安全な単独歩行が可能か / 登下校、通勤、買い物
もし歩行時に介護者が必要な場合、誰がおこなっているか、また白杖を必要とするか確認する。

6 コミュニケーションの状況
患者がコミュニケション手段として、どのような補助具が必要か把握する。CCTV、コンピューターによる拡大文字、音声ワープロ、点字の必要性等の評価

7 周囲の人の理解
リハビリテーションの過程で患者を取り巻く隣人、同僚、友人、先生、ケースワ-カーに視覚障害がどの程度理解されてるいるかを知る。

投稿日:2002年3月29日 更新日:

みんぐる

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