1 間欠式バルーンカテーテル法の目的

自己導尿を行っていて排尿が自立している人の中には、社会生活を送る上において排尿障害がもたらすいくつかの問題を抱えている。はじめにでも述べたように、夜間の多尿による頻尿や尿失禁があり導尿のために起きなければならので熟睡できない、日中においては学校や職場で導尿する時間や場所がない、あるいは排尿や尿失禁が心配で旅行にも出かけられないといったような悩みである。また尿失禁は陰部汚染や裾癒発生の原因ともなる。

このような問題を解決し、日常生活をさらに快適に過ごすことが出来る方法として、1995年塚田修によって間欠式バルーンカテーテル法が生みだされた。排尿管理の1つの方法であるカテーテル尿道留置は、尿路異物による尿路感染症の危険を伴うが、持続的に低圧で尿を排出できる。間欠式バルーンカテーテル法は、カテーテル留置を短期的に利用することで、尿路感染症を最小限に抑え、社会復帰上の問題解決にもつながっている。間欠式バルーンカテーテルは、1種類であるが、使い方は表に示すような目的に応じたパターンがある。夜間多尿に対して夜のみ留置することをナイトバルーン、日中のみ留置することをディバルーンという。ディバルーンは学校への通学や会社で勤務する時に留置することを通学・通勤バルーン、旅行等に行く時に、一定時間導尿ができない場合に留置することをスポットバルーンという。本法は自己導尿との併用で施行する。

投稿日:2002年12月27日 更新日:

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